茶話会 Vol.62

7月22日(土)、久しぶりに茶話会を開きました。
今回のタイトルは「幻の万世橋駅」。井上忠晴さんにお話しいただきました。

万世橋駅については、交通博物館の閉館に併せ限定公開されたことが記憶に新しいかと思います。時間と人数を制限しながらの公開でなかなか空きがなく、あきらめた方も多かったようです(わたしもその一人です)。
万世橋駅は東京駅と同じく辰野金吾によって設計され、わたしたちになじみ深い岩手銀行旧本店(当時は盛岡銀行・辰野金吾設計)によく似ていました。駅前は他の交通の要所でもあったため、帝都新名所として大いに賑わったようです。
しかし、ターミナル駅として開業した1912年(明治45年)から、関東大震災による駅舎消失を経て1943年(昭和18年)に閉鎖されるまでのわずか30年あまりが万世橋駅の稼働した期間でした。関東大震災は1923年ですから、駅舎は実に10年ほどしか使われることなく姿を消したわけです。
「幻」といわれるだけある悲運の駅だったのですね。
b0074464_207168.jpg

万世橋駅は今後見学の機会があるかどうかわかりません。万世橋駅の2年半後に開業した東京駅は今でも稼働していますし、同時期に作られた煉瓦造りの高架も使われています。あまり意識に上ることはありませんが、わたしたちがなにげなく行き交う風景には、人知れず歴史が息づいています。

そういえば、ここ葺手町のほとんどの建物が盛岡町家の形をとどめていることを知った時も、こんな思いにとらわれましたっけ…。
                                                              写真撮影:井上忠晴氏
[PR]
by tea-shun | 2006-07-23 16:37 | イベント